どうだった？映画『鬼太郎誕生ゲゲゲの謎』の感想【ネタバレ含む】

安っぽくて期待外れ。
0.5
横溝正史や京極堂シリーズが好きなので観に行きましたが、期待外れでした。
ほらほらこんなに悪い奴ですよ！という分かりやすいチープな悪役が悪いことをやってて、可哀そうな被害者がいて、正義のヒーローである男二人が被害者に同情しつつ悪い奴をぶっ飛ばしてやっつけて終わり。
横溝や京極堂の魅力であるドロドロした妄執や善悪で割り切れないような情念、じわっとく
る怖さみたいなものがまるでない。
とはいえ扱っているネタはこの手の因習ものでありがちなアレなので、スカッとする爽やかさがあるわけでもない。
話の流れも散漫で、いつ面白くなるんだろう、いつ怖くなるんだろうと思っているうちに終わってしまった感じです。
子供向けのアニメ映画にちょっとグロい大人要素をいれてみたよって印象なので、グロ好きな中高生向けの映画なのかな。大人の鑑賞に堪えるものではありませんでした。

ダラダラして退屈だった
2.5
昭和31年、血液銀行に勤める水木は、日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族が支配していた哭倉村に、一族の当主の弔問に訪れた。そこで、行方不明の妻を探しに来ていた鬼太郎の父と出会った。当主の後継は長男と遺言で決まったが、その長男が何者かに殺される事件が発生した。その後も恐ろしい怪奇が続き・・・てな話。

なんか序盤から事件は起こるが、ダラダラと進み、怖くもなく，興味がそそられず、退屈だった。最後、鬼太郎誕生となったのだろうが、個人的には刺さらず、面白くなかった。

救いのない破壊力
5.0
妖怪より人間の方が怖いのね。因習村だったし、めちゃくちゃ面白かったです。
全然子供向けじゃなくて、内容もグロ描写もエグい戦後と言う時代背景と閉鎖された村社会が導く人間の業と鬼畜ぶり。陰惨、凄惨さは完全に大人向け、シリアスホラーなゲゲゲの鬼太郎でした。単体でも楽しめるが墓場鬼太郎1話を見てたらより楽しめます。

初鬼太郎！
4.0
ゲゲゲの鬼太郎、まともに見るのはこれが初めて。でも、鬼太郎が背負っている宿命的なものはなんとなく分かった。単純にミステリー好きな人にも受け入れられるのではないか。連続殺人の顛末はオカルトぽかったけれど。沙代ちゃんは成仏できたのかな？時弥くんはなんとかできたみたいだけど。鬼太郎は水木が育てたのだろうか？何も知らず、パンフも手に入らなかった私は悶々とするのであった…

↑を書いた数分後、来場者特典のビジュアルカードを開封した。ほっこりした。少し泣けた。

1.8
閉鎖された村、終戦後、血液製剤、ピース。小道具と舞台背景、設定は抜群。
全体的にはバトルシーンが多めで、まとまりがない様に感じた。
墓場に繋がるのも個人的にはあんまりしっくりこず。

天性の人たらしで人間臭い水木と飄々としたゲゲ郎の関係を、終戦後の日本閉鎖された田舎を舞台に描いた前半部分はとても良かった。

3.0
まさに鬼太郎エピソード0。
髪の毛針、ちゃんちゃんこ、下駄で戦う。この設定をふんわり知っていればTVアニメを追ってなくても大丈夫な内容でした。
ただ、ほぼ犬神家の一族なので児童向けではない。場合によっては親子で見ると気まずい思いをするかもしれない。
見ちゃだめとは言わないけど、中学生以上が対象でいいと思うほどのえぐさはある。
作画は豪華でぬるぬる動く。その上、カット割りもきちんと芝居の演出がされているので見どころ満載。ちょっと臭さのある話運びだったのは、制作陣が人への期待を捨ててないからこその現代的鬼太郎だからなのかもと個人的に感じた。
人の業を感じつつも、人への期待も捨ててない。そんな印象を受けるお話だった。
総合で楽しめた。

4.2
色んな方向から頭を殴られたような感覚で、
幻覚か悪夢か今もわからない。
でもこれだけは言える。最高。あまりによすぎた。
全てにおいて想像を超えてきた。最高だよゲ謎（泣）

魅力的すぎるキャラクターにおどろおどろしい村の雰囲気。ああ、ここの人達はきっと異様なんだと一発でわかる。妖怪よりもよっぽど恐ろしくて目にしたくない人間の世界がそこにあった。

正直救いようがないし容赦もない。
それでも最後に命懸けで紡がれた希望。
一見ホラーに映るこの物語は、深い愛がテーマだった。

墓場鬼太郎の1話だけでも観ておくとより入り込める気がする。エンドロールがまた泣けるので。。。

4.0
【ゲゲゲっ！】

予想外にシリアスで、横溝正史さんの犬神家の一族的なところもあったり、閉ざされた近代日本の社会の闇なども感じられる展開に驚いた。

水木しげるさんの反戦思想や、いびつな近代化への疑問などが散りばめられていると思う。

ゲタも飛ぶし、ちゃんちゃんこも登場して良かった👍

見に行く価値があるかどうかと聞かれれば、見る価値はあると思います。
どういう所が良いのか？と言うとそれは鬼太郎のテーマでもある「本当に恐ろしいのは妖怪ではなく人間なのだ」というところがしっかりとストーリーの中でも含まれていたことです。
この映画のストーリーはタイトル通り鬼太郎が誕生する前のことが描かれていて、鬼太郎の父親である目玉おやじが人の姿から目玉の姿になるまでのきっかけ（前日譚）がわかる話になっています。
鬼太郎のアニメを予習してから見に行った方が良いのか？というと見ても見なくても楽しめると思います。アニメの方を見ていない人は映画を見た後に鬼太郎のアニメを見たくなるかもしれません。ちょいネタバレで映画のポスターに鬼太郎が写っていますが、映画の間は冒頭と最後の部分だけしか登場しません。

作画もアニメーションも映画としてやっているのでハイクオリティで中々見ごたえがありました。
見に行った人の中には否定的な感想もありますが、筆者的にはそこまで酷くは感じませんでした。
結局は好みの問題かもしれませんが、鬼滅の刃や呪術廻戦が好きであれば抵抗感なく受け入れられるはずです。